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バレンタイン特集

cafesweets等の食ライターを手掛ける松野さんからの特別寄稿をお送りします!

スィーツライターのトレンドコラム「旅先で出会ったチョコレート達 vol.2」

チョコレートでご当地の味を楽しむ

10年ほど前からは、ヨーロッパにでかけることが多くなりました。数年前、2ヶ月間、ヨーロッパに滞在しました。ヨーロッパを縦断!・・・しようと思ったのですが、食いしん坊の宿命で、フランスとイタリアから離れられなくなってしまいました。フランスはパリよりも地方の食の豊かさに惹かれました。パリから最初に向かったのが世界遺産モンサンミッシェルです。有名なオムレツレストラン「ラ・メール・プーラール」でランチをふんぱつしました。ふわふわオムレツからデザートまで食べ切り、お腹がパンパンになったところに、コーヒーと共に運ばれてきたのは、小さな小さなアイスクリームコーンに入ったチョコレートと、カカオ・フェーブ入りのクッキーでした。

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さらに南下し、リヨンで数日過ごしていると、友人が出張で来ていると連絡があり、ジュネーブに行くことになりました。リヨンから電車で2時間弱のジュネーブには、スイスらしい絞り出し系のクッキーをウィンドーに並べるパティスリーが多いように思いました。スイスと言えば、日本人ならチョコレートを思い浮かべますよね。友人が「プリンセス雅子のお気に入りの店だよ」と教えてくれたショコラトリーは、ウィンドーを見てギョッとしました。どれも虫をかたどったものばかりなのです。さすがの私も食指が動かず、素通りしました。

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そして南仏に向かう前に、隣接するイタリアのジェノバに立ち寄りました。バジルをすりつぶしたジェノバペーストやフォカッチャが有名ですね。チョコレートにもイタリア料理らしい「ペペロンチーノ」と「バジリコ」風味がありました。

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リビエラからコート・ダジュールを通り、ニースに到着。ニースからは電車やバスを利用して、近隣のカンヌやアンティーブに気軽に行けます。なかでも、山の上にあり、鷲巣村と呼ばれるサンポール・ド・ヴァンスは南仏気分を大いに満喫できるスポットです。お昼ごろ到着し、まんま観光客メニューのサラダ・ニソワーズと南仏産ロゼワインで食事をすませたら、かわいいお店が並ぶ村をぶらぶらしました。ここには「ジョエル・デュランド」というショコラトリーがありました。

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ボンボン・オ・ショコラのケースをのぞくと、上にアルファベットが書かれています。AからZまであり、その名も「アルファベット・デ・サヴール(味のアルファベット)」。私はブルターニュの塩を入れたキャラメル・サレ風味の「C」と、プロヴァンス産アーモンドで作ったプラリネ入り「Z」と買いましたが、プロヴァンス産ローズマリー風味や、クローブと生レモンの皮入り、コルシカ島のヤマモモハチミツ入りなど、本当は26種類、全部試したかったです。

日本では、“ショコラ”というとなぜか“よそゆき”なイメージを描いてしまいますが、こうしてヨーロッパの地方を巡ってみると、チョコレートはみんなの大好きなスイーツ、地元のおいしいものを組み合わせた“ご当地おやつ”にもなる日常のスイーツなんだな、と実感するのです。

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世界は「ぬくもり系おやつ」に注目している?

南仏からパリに戻り、2ヶ月間の旅はロンドンで完結です。パリからユーロスターで約2時間。パリでは「私、ジョルジュが車掌を務めます」というアナウンスだったのが、ドーバー海峡を渡ると「イギリスに入りました。車掌のジョージです(同じ人)」と名前の読み方が変わるのが面白い。さて、食事のまずさでは悪名高きロンドン。でも、今はジェイミー・オリバーがいる! というわけで、ジェイミーがドロップアウトした若物たちのために職を提供している「フィフティーン」というレストランに行きました。ガツンとした肉料理に生野菜や豆を付け合わせたカリフォルニア風? ニューヨーク風?なものが中心で、味はまずまず。デザートもいまどきな組み合わせで登場しました。ガトー・ショコラとバルサミコ酢であえたイチゴ。シンプルだけど、失敗のない組み合わせです。

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そして、今の日本のカップケーキ人気を予感させる動きが、当時からロンドンで進行中でした。ノッティングヒルにある「ハミングバード・ベーカリー」は、アメリカのNYにある「マグノリア・ベーカリー」に似た、ちょっとノスタルジックなお菓子を並べた、ピンクのかわいいお店です。チョコレートやバタークリームのフロスティングに、カラフルなチョコレートスプレーをかけたカップケーキは、味はともあれ、なぜか手にとりたくなるかわいさがあります。

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日本では高級チョコレートの人気が続く一方で、経済状況を反映してか、パンケーキやカップケーキ、ドーナツなど手づくりのぬくもりがあるお菓子が注目されているようです。ちょっとぶかっこうな手づくりお菓子が逆にかわいい!という時代ですもの、今年のバレンタインはぜひ手づくりで!ちなみに私が小学生のときに初めて作ったバレンタインチョコレートは、「プーさんのお料理読本」にあった、コーンフレークを溶かしチョコレートで固めた「チョコレートクリンクル」でした。Bon Courage!

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